国家と国家群・地球的課題の一問一答と流れの解説
国家の領域と国境、地域統合と国家群、南北問題と地球環境問題などの地球的課題、日本の領域をめぐる問題を学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(30問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。
一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。
流れの解説
国家と領域
国家は、領域・国民・主権の三要素から成り立っています。領域は、領土と、基線から12海里までの領海、その上空の領空からなり、国家の主権が及ぶ範囲です。領海の外側の排他的経済水域では、沿岸国が水産資源や鉱産資源を利用する権利をもちますが、他国の船の航行は認められています。
国と国の境である国境には、山脈・河川・湖沼などの地形を利用した自然的国境と、経線や緯線などを利用して人為的に引かれた人為的国境があります。アフリカや西アジアには、植民地時代にヨーロッパの国々が引いた直線の国境が多く残っています。こうした国境は、民族の分布と一致しないことが多く、独立後の紛争の一因にもなりました。
国境のあり方は、人々の暮らしにも影響します。国境をはさんで同じ民族が住む地域や、川の水を複数の国で分け合う地域では、国どうしの協力が欠かせません。国境の線だけでなく、その両側の人々の結び付きにも目を向けることが大切です。
地域統合と国家群
第二次世界大戦後、近隣の国々が協力して経済の結び付きを強める地域統合が進みました。その代表がヨーロッパ連合(EU)です。1993年に発足し、加盟国の間で人・物・資本・サービスの自由な移動を実現しました。多くの加盟国で共通通貨ユーロが使われ、シェンゲン協定に加わった国々の間では国境での出入国審査がありません。
アジアでは東南アジア諸国連合(ASEAN)、北アメリカでは米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)、南アメリカでは南米南部共同市場(MERCOSUR)、アフリカではアフリカ連合(AU)などが結成されています。アジア太平洋経済協力(APEC)は、太平洋を囲む国と地域が経済の協力を話し合う枠組みです。
地域統合が進むと、域内の貿易は活発になりますが、加盟国の間の経済格差が人の移動や財政の負担をめぐる対立を生むこともあります。イギリスは、移民の増加などへの不満を背景に、国民投票を経て2020年にEUを離脱しました。
貿易の自由化と南北問題
世界貿易機関(WTO)は、貿易の自由化を進め、加盟国の間の貿易紛争を処理する国際機関です。加盟国が多く利害が対立して交渉がまとまりにくくなったため、特定の国や地域の間で関税などをなくす自由貿易協定(FTA)や、投資や人の移動まで含めた経済連携協定(EPA)が増えています。
先進国と発展途上国の間の経済格差の問題を南北問題といいます。発展途上国の多くは、植民地時代に形づくられた、一次産品の輸出に頼る経済から抜け出せずにきました。さらに、発展途上国の中でも、資源をもつ国や工業化に成功した国と、そうでない国との格差が広がり、南南問題と呼ばれるようになりました。先進国の政府による政府開発援助(ODA)や、生産者に適正な価格を支払うフェアトレードは、格差の是正をめざす取り組みです。
地球環境問題
地球環境問題は、国境を越えて広がり、各国の協力がなければ解決できない問題です。二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることで地球温暖化が進み、海面の上昇や異常気象、生態系の変化が心配されています。2015年に採択されたパリ協定では、すべての参加国が温室効果ガスの削減目標を定めることになりました。
工場や自動車から出る硫黄酸化物や窒素酸化物による酸性雨は、ヨーロッパや北アメリカで森林や湖沼に被害を与え、国境を越える汚染として問題になりました。冷蔵庫などに使われたフロンは成層圏のオゾンを壊し、南極の上空にオゾンホールを生じさせたため、国際的に生産が規制されました。乾燥地域では、過放牧や過耕作、干ばつによって土地が荒れる砂漠化が進み、サハラ砂漠の南の縁のサヘルでは深刻な被害が出ています。
環境問題への取り組みをめぐっては、早くから工業化して温室効果ガスを多く出してきた先進国と、これから経済発展をめざす発展途上国との間で、負担の分け方について意見が分かれてきました。
地球的課題と国際協力
地球環境問題・資源エネルギー問題・人口食料問題・居住都市問題などの地球的課題は、互いに関連し合っています。2015年に国際連合で採択された持続可能な開発目標(SDGs)は、2030年までに達成をめざす17の目標を掲げ、貧困や飢餓の解消、気候変動への対策などに先進国と発展途上国がともに取り組むことを求めています。紛争や迫害から逃れた難民の保護は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が中心となって行っています。
日本の領域をめぐっては、北海道の北東にある択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島の北方領土と、島根県の竹島は日本固有の領土です。沖縄県の尖閣諸島も日本固有の領土であり、日本政府は領土問題は存在しないとしています。地理の学習では、こうした島々の位置や、海洋国家としての日本にとっての排他的経済水域の意味を理解することが大切です。
一問一答
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用語から説明を選ぶ(4択)
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