東南アジア・南アジアの一問一答と流れの解説
季節風と稲作、ASEANの国々の工業化と多様な民族・宗教、インドを中心とする南アジアの発展を学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(27問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。
一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。
流れの解説
季節風と稲作
東南アジアと南アジアの多くの地域は、季節風(モンスーン)の影響を強く受けています。夏には海から湿った南西の季節風が吹いて雨季となり、冬には大陸から乾いた風が吹いて乾季になります。この雨季の雨を利用して、大河川の流域や三角州で稲作が盛んに行われてきました。タイのチャオプラヤ川やベトナムのメコン川の下流の三角州は、大規模な稲作地帯です。
平地の少ない山がちな島々では、山の斜面を階段状に耕した棚田が造られてきました。インドネシアのジャワ島やフィリピンのルソン島の棚田は、長い年月をかけて人々が作り上げた景観です。緑の革命による高収量品種の導入で米の生産が増えました。タイは19世紀から米を輸出してきた国で、ベトナムはドイモイによる改革の後に米の主要な輸出国となりました。
植民地時代には、輸出向けの作物のプランテーションも開かれました。マレーシアやインドネシアでは天然ゴムや油やし、スリランカでは茶が大規模に栽培されてきました。フィリピンのミンダナオ島では、1960年代以降に日本向けなどのバナナの農園が広がりました。
東南アジアの民族と宗教
東南アジアは、多様な民族・言語・宗教が混じり合う地域です。タイやミャンマーなど大陸部では上座仏教が広く信仰され、1万を超える島々からなるインドネシアや、マレーシアではイスラームが多数を占めます。フィリピンはスペインの植民地支配の影響で、カトリックの信者が人口の多数を占める国です。
各国には中国系の華人も多く住み、商業や経済で大きな役割を果たしてきました。マレーシアでは、経済的に優位に立ってきた華人とマレー系住民の格差を縮めるため、マレー系の住民を教育や雇用などで優遇するブミプトラ政策がとられてきました。ミャンマーでは、ムスリムの少数民族ロヒンギャが迫害を受け、2017年に多くの人々が隣国のバングラデシュに逃れました。
宗教の違いは、食べ物や服装、建物にも表れます。ムスリムの多い国ではモスクが町の中心に建ち、仏教の国では寺院や僧侶の姿が日常の風景になっています。
ASEANの国々の工業化
東南アジアの国々は、東南アジア諸国連合(ASEAN)のもとで経済の結び付きを強めてきました。1965年にマレーシアから分離独立したシンガポールは、中継貿易の拠点として発展し、現在は金融や情報の中心となっています。マレーシアは1980年代に、日本や韓国を手本として工業化を進めるルックイースト政策を掲げました。
タイやマレーシア、インドネシアには日本などの外国企業の工場が多く進出し、自動車や電子機器の生産が盛んになりました。社会主義の国ベトナムも、1986年からドイモイと呼ばれる刷新の政策で市場経済のしくみを取り入れ、外国企業の工場が増えています。1997年にはタイの通貨の暴落をきっかけにアジア通貨危機が起こり、各国の経済は大きな打撃を受けましたが、その後回復しました。首都バンコクのような大都市には、人口と産業が集中しています。
インドの社会と経済
インドは、多くの民族と言語を抱える国です。連邦の公用語は北部を中心に話されるヒンディー語ですが、地域ごとに異なる言語が使われており、英語が準公用語として広く使われています。人口の大部分はヒンドゥー教徒で、生まれによる身分の制度であるカースト制度の影響が社会に残っています。
インドは長く国内産業の保護を重視していましたが、1991年から経済自由化を本格的に進め、外国の資本を受け入れて成長しました。英語を話す技術者が多いことを生かし、ソフトウェアなどの情報通信技術の産業が発展しています。西岸のムンバイは金融・商業の中心で、首都デリーとともに大都市圏を形成しています。
農業では、デカン高原でレグールを生かした綿花が、ガンジス川の下流域ではジュートが、北東部のアッサム地方では茶が栽培されてきました。牛乳の生産を大きく増やした酪農の振興は、白い革命と呼ばれています。
インドの都市には、農村から多くの人々が仕事を求めて流入し、急速な人口の増加とともにスラムの拡大や交通渋滞、大気汚染が問題になっています。
南アジアの国々
インドの周辺には、宗教や民族の異なる国々があります。1947年にインドと分かれて独立したパキスタンは、ムスリムが多数を占める国で、インダス川の水を使った灌漑によって小麦や綿花を栽培しています。インドとパキスタンの間では、カシミール地方の帰属をめぐる対立が続いてきました。
ヒマラヤ山脈の南の斜面に位置するネパールは、登山や観光で知られる内陸の国です。ガンジス川とブラマプトラ川の河口に広がるバングラデシュは、人口密度が高く、サイクロンや洪水の被害を受けやすい国ですが、衣料品の生産で経済を伸ばしています。インド洋の島国スリランカは、1972年までセイロンと呼ばれ、茶の産地として知られています。仏教徒の多いシンハラ人とヒンドゥー教徒の多いタミル人の対立は、長い内戦に発展しました。
一問一答
問題一覧を開き、答えの帯を押すと答えが出ます。
全問題の一覧を見る
用語から説明を選ぶ(4択)
用語を見て、正しい説明を4つから選びます。似た種類の用語の説明と比べて選びます。回答後に正しい用語との対応を確認できます。キーボードでは1〜4で選べます。