植生・土壌・陸水と海洋の一問一答と流れの解説
気候と結び付いた土壌と植生の分布、地下水・河川・湖、海流と気候の関係を学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(31問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。
一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。
流れの解説
気候と結び付いた土壌
土壌は、岩石が風化した物質に、植物の遺骸が分解された腐植が加わってできます。気温や降水量によって風化や腐植の分解の進み方が異なるため、気候帯に対応して帯状に分布する成帯土壌ができます。熱帯では高温多雨のため有機物の分解と養分の流出が速く、鉄やアルミニウムの酸化物が残った赤色のラトソルが広がります。冷帯の針葉樹林の下では、分解されにくい落ち葉から酸性の水がしみ出し、灰白色のポドゾルができます。どちらも養分に乏しく、農業には不利な土壌です。
一方、半乾燥の草原では、草が毎年枯れて腐植がたまり、雨が少ないため養分が流されにくいので、肥沃な黒色の土壌ができます。ウクライナから西シベリアのチェルノーゼムや北アメリカのプレーリー土がその例で、世界的な小麦の産地を支えています。
成帯土壌の分布は、気候区分の地図とよく重なります。湿潤な地域ほど養分が流されて酸性になりやすく、乾燥した地域ほど塩類が地表近くにたまりやすくなります。乾燥地域で灌漑を続けると、地下水が上昇して地表に塩類が集まる塩害が起こり、農地が使えなくなることがあります。
母岩や地形による土壌
母岩や地形など局地的な条件の影響を強く受ける土壌を間帯土壌といいます。ブラジル高原のテラローシャは玄武岩などが風化した赤紫色の土壌で、コーヒーの栽培に適しています。インドのデカン高原のレグールは玄武岩が風化した黒色の土壌で、水分を保ちやすく綿花の栽培に向いています。地中海沿岸の石灰岩地域には、赤色のテラロッサが分布します。
黄河中流域には、内陸の乾燥地域から風で運ばれた細かい土が厚く積もった黄土が広がります。黄土は耕しやすい反面、侵食を受けやすく、黄河が多くの土砂を運ぶ原因にもなっています。土壌の性質は、その土地でどの作物が育つかを左右する重要な条件です。
世界の植生
植生は気候に対応して分布します。アマゾン川流域の熱帯雨林はセルバと呼ばれます。サバナ気候の地域には、ブラジル高原のカンポやベネズエラのリャノのような、草原に樹木が点在する植生が広がります。温帯の草原としては、アルゼンチンのパンパが知られ、小麦の栽培や牛の放牧に利用されています。
熱帯や亜熱帯の河口付近の潮間帯には、海水と淡水が混じる環境に適応したマングローブが生育します。マングローブは魚介類のすみかや高潮・津波の緩衝帯として役立ちますが、えびの養殖池の造成などで伐採が進みました。冷帯にはタイガ、寒帯にはツンドラが広がり、その地下には永久凍土がある地域もあります。
植生の名前には、その地域の言葉に由来するものが多く見られます。セルバはスペイン語・ポルトガル語で森、パンパは先住民の言葉で平原を意味するとされます。地図帳でそれぞれの位置を確かめると、気候区の分布との対応がよく分かります。
地下水・河川・湖
雨水の一部は地下にしみ込み、地下水になります。不透水層の上にたまった地表に近い自由地下水は、浅い井戸で利用されます。不透水層にはさまれた透水層に含まれる被圧地下水は圧力を受けているため、不透水層を掘り抜いた井戸から水が得られます。この井戸を鑽井といい、圧力によって水が地表に自然に噴き出すものもあります。オーストラリアの大鑽井盆地では、乾燥した内陸で被圧地下水を家畜の飲み水に使って牧羊が行われてきました。
河川に水が集まる範囲を流域といい、南アメリカのアマゾン川は世界最大の流域面積をもちます。アフリカのナイル川は世界最長の河川とされます。湖にはさまざまな成因があり、カスピ海は世界最大の面積をもつ塩湖、シベリアのバイカル湖は世界で最も深い湖です。
地下水は、くみ上げすぎると地盤沈下や井戸の枯渇を招きます。大河川の水は複数の国にまたがって利用されることが多く、上流でのダム建設が下流の国との対立につながることもあります。水資源は、国境を越えた協力が必要な資源です。
海流と気候
海流は、熱を運んで沿岸の気候に影響を与えます。暖流が流れる沿岸は冬も比較的温暖で、寒流が流れる沿岸では大気が冷やされて安定し、雨が少なくなります。メキシコ湾流から続く北大西洋海流は、高緯度のヨーロッパ西岸を温暖にしています。アフリカ南西岸を北上するベンゲラ海流は、沿岸のナミブ砂漠の形成に関わっています。
日本の近海では、太平洋側を暖流の日本海流が北上し、寒流の千島海流が南下します。両者がぶつかる潮目は好漁場になっています。太平洋の赤道域では、東部の海面水温が平年より高くなるエルニーニョ現象や、低くなるラニーニャ現象が起こり、日本を含む世界各地の天候に影響します。
海流の向きには規則性があり、北半球の大洋では時計回り、南半球では反時計回りに大きく循環しています。そのため大陸の東岸には低緯度から暖流が、西岸には高緯度から寒流が流れてくることが多く、同じ緯度でも東岸と西岸で気候が異なる一因になっています。
一問一答
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