ostina地理ジム地理の一問一答

ホーム > 地図と自然 > 自然災害と防災

自然災害と防災の一問一答と流れの解説

地震・津波・火山・風水害など自然災害のしくみと地域性、日本の防災の取り組みを学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(27問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。

解説を読む

一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。

流れの解説

自然災害が起こるしくみ

自然災害は、地震や大雨などの自然現象が、人々の住む場所で起こることによって生じます。同じ規模の現象でも、地形や地盤、建物の強さ、人口の集まり方、備えの程度によって被害は大きく異なります。日本は4枚のプレートが接する変動帯にあり、季節風や台風の影響も受けるため、地震・津波・火山の噴火・風水害・雪害など多様な自然災害が起こりやすい国です。

地震の規模はマグニチュード、ある地点の揺れの強さは震度で表します。同じ地震でも、震源からの距離や地盤によって各地の震度は異なります。軟らかい地盤や埋め立て地では揺れが大きくなりやすく、水を多く含んだ砂の地盤では液状化現象が起こって建物が傾いたり、地中の管が浮き上がったりします。

自然災害の被害を大きくするのは自然の条件だけではありません。人口が急増した都市で、低地や斜面にまで住宅地が広がると、以前は人の住まなかった場所で被害が出るようになります。災害は自然と社会の両方の条件が重なって起こるという見方が大切です。

地震・津波・火山

海溝型の大地震では、海底の地殻変動によって津波が発生します。2011年の東北地方太平洋沖地震では、東北地方から関東地方の太平洋岸に巨大な津波が押し寄せ、甚大な被害が出ました。リアス海岸の湾の奥では、津波の高さが増しやすくなります。1995年の阪神・淡路大震災は、活断層がずれ動いて起きた直下型の地震による災害で、都市部の建物の倒壊や火災で多くの犠牲者が出ました。

火山の噴火では、溶岩流や火山灰の降下に加え、高温のガスと火山灰・岩石が高速で流れ下る火砕流が大きな危険をもたらします。1991年には長崎県の雲仙岳で大規模な火砕流が発生しました。気象庁は活動の状況に応じて噴火警戒レベルを発表し、警戒が必要な範囲ととるべき行動を示しています。

風水害と気象災害

熱帯の海上で発生する熱帯低気圧は、発生する海域によって呼び名が異なります。北西太平洋では台風、北大西洋やカリブ海ではハリケーン、インド洋や南太平洋ではサイクロンと呼ばれ、強風や大雨、高潮をもたらします。高潮は、低気圧による海面の吸い上げと強風による吹き寄せで海面が上昇する現象で、低平な三角州や干拓地で被害が大きくなります。

大雨による洪水には、河川の堤防から水があふれる外水氾濫と、都市部で排水が追いつかずに起こる内水氾濫があります。山地では、斜面の土砂が水と一体となって流れ下る土石流や、がけ崩れが起こります。冬には季節風の影響で日本海側に大雪が降り、雪害が起こります。東北地方の太平洋側では、夏に冷たく湿ったやませが吹くと、日照不足と低温で稲が育たない冷害が起こることがあります。

近年は、短い時間に狭い範囲で非常に激しい雨が降る局地的大雨や、同じ地域で数時間にわたって大量の雨が降り続く集中豪雨が各地で起こり、都市の内水氾濫や中小河川の氾濫が問題になっています。地球温暖化が進むと、大雨の頻度や強さが増すと考えられています。

地図と情報による備え

災害に備えるには、住む場所の危険を知ることが出発点になります。自治体のハザードマップには、洪水・津波・土砂災害などで被害が想定される区域や避難場所が示されています。新旧の地形図を比べてかつての河道や沼地を確かめることも、土地の危険を知る手掛かりになります。国土地理院は、過去の災害の教訓を伝える自然災害伝承碑の地図記号を定め、地図に載せています。

気象庁は、地震の強い揺れの到達前に知らせる緊急地震速報や、大雨などの警報を発表しています。警報の発表基準をはるかに超える重大な災害のおそれが著しく大きいときには、特別警報が発表されます。こうした情報を正しく理解し、早めに避難することが命を守ることにつながります。

避難の際には、情報を待つだけでなく、周りの状況から自ら判断することも求められます。

防災・減災の取り組み

日本では、古くから地形に合わせた水害への備えが行われてきました。濃尾平野の木曽三川の下流域では、集落や耕地を堤防で囲んだ輪中がつくられました。現在も、洪水時に河川の水を一時的にためる遊水地や、ダム・堤防の整備などが進められています。ただし施設には想定を超える災害があるため、施設に頼りすぎない備えが必要です。

災害への対応は、自分や家族の身を自ら守る自助、地域の住民どうしが助け合う共助、国や地方公共団体による公助に分けて考えられます。大きな災害では公助がすぐに届かないこともあるため、日頃から避難経路を確かめ、地域の訓練に参加するなど、自助と共助を高めることが被害を減らす減災につながります。

世界にも目を向けると、洪水やサイクロンの被害を受けやすいバングラデシュでは、高床式の避難施設であるサイクロンシェルターの整備が進められ、被害の軽減に役立ってきました。災害の現れ方は地域によって異なり、その地域の自然と社会に合った備えが求められます。

一問一答

問題一覧を開き、答えの帯を押すと答えが出ます。

全問題の一覧を見る
  1. 1
    海底の地震などによって海水が持ち上げられ、沿岸に押し寄せる大きな波を何というか。
    津波
  2. 2
    地震の揺れによって、水を多く含んだ砂の地盤が液体のようになる現象を何というか。
    液状化現象別解:液状化
  3. 3
    2011年3月11日に三陸沖を震源として発生し、東北地方の太平洋岸に大きな津波の被害をもたらした地震は何か。
    東北地方太平洋沖地震別解:平成23年東北地方太平洋沖地震
  4. 4
    1995年1月17日に発生し、神戸市など兵庫県南部を中心に大きな被害をもたらした地震による災害を何というか。
    阪神・淡路大震災別解:阪神淡路大震災
  5. 5
    火山の噴火で、高温の火山ガスと火山灰・岩石が一体となって高速で斜面を流れ下る現象を何というか。
    火砕流
  6. 6
    1991年に大規模な火砕流が発生し、多くの犠牲者を出した長崎県の火山は何か。
    雲仙岳別解:雲仙普賢岳、普賢岳
  7. 7
    大雨などで、山腹や谷の土砂が水と一体となって一気に流れ下る現象を何というか。
    土石流
  8. 8
    大雨で河川の水位が上がり、堤防から水があふれたり堤防が決壊したりして起こる氾濫を何というか。
    外水氾濫
  9. 9
    都市部で短時間の大雨が降り、下水道や水路の排水が追いつかずに起こる浸水を何というか。
    内水氾濫
  10. 10
    台風などの低気圧による海面の吸い上げや強風による吹き寄せで、海面が異常に上昇する現象を何というか。
    高潮
  11. 11
    北西太平洋または南シナ海にある熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったものを何というか。
    台風
  12. 12
    北大西洋やカリブ海などで発生し、アメリカ合衆国の南部などに被害をもたらす強い熱帯低気圧を何というか。
    ハリケーン
  13. 13
    インド洋や南太平洋で発生する強い熱帯低気圧を何というか。
    サイクロン
  14. 14
    夏に冷たく湿った北東の風が吹き、東北地方の太平洋側に冷害をもたらす風を何というか。
    やませ
  15. 15
    自然災害による被害が想定される区域や避難場所などを示した地図を何というか。
    ハザードマップ別解:防災マップ
  16. 16
    過去の自然災害の様子や教訓を伝える石碑などのうち、国土地理院が地図記号を定めて地図に載せているものを何というか。
    自然災害伝承碑
  17. 17
    災害時に、自分や家族の身の安全を自ら守ることを何というか。
    自助
  18. 18
    災害時に、地域の住民どうしが助け合うことを何というか。
    共助
  19. 19
    災害時に、国や地方公共団体などが行う救助や支援を何というか。
    公助
  20. 20
    濃尾平野の木曽三川の下流域に見られる、堤防で集落や耕地を囲んだ地域を何というか。
    輪中
  21. 21
    洪水のときに河川の水を一時的にためて、下流の氾濫を防ぐために河川沿いに設けられた土地を何というか。
    遊水地別解:遊水池
  22. 22
    地震そのものの規模(放出されたエネルギーの大きさ)を表す尺度を何というか。
    マグニチュード
  23. 23
    ある地点での地震の揺れの強さを表す、日本では気象庁が10段階で定める尺度を何というか。
    震度
  24. 24
    地震の発生直後に、強い揺れが到達する前にその到達を予測して知らせる気象庁の情報を何というか。
    緊急地震速報
  25. 25
    重大な災害の起こるおそれが著しく大きいときに、気象庁が警報の発表基準をはるかに超える現象を対象に発表する警報を何というか。
    特別警報
  26. 26
    火山の活動の状況に応じて、気象庁が警戒が必要な範囲と住民がとるべき行動を5段階で示す指標を何というか。
    噴火警戒レベル
  27. 27
    冬の季節風の影響で日本海側を中心に大量の雪が降り、雪崩や交通の障害などの被害が出る災害を何というか。
    雪害

用語から説明を選ぶ(4択)

用語を見て、正しい説明を4つから選びます。似た種類の用語の説明と比べて選びます。回答後に正しい用語との対応を確認できます。キーボードでは1〜4で選べます。

← 植生・土壌・陸水と海洋農業の成立と農業地域 →