小地形の一問一答と流れの解説
河川・海岸・氷河・石灰岩・乾燥地域・サンゴ礁がつくる地形と、そこでの土地利用を学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(30問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。
一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。
流れの解説
河川がつくる地形
河川は上流で谷を削り、中流・下流で土砂を運んで堆積させます。山地を流れる河川は川底を深く削ってV字谷をつくります。河川が山地から平地に出ると流れが急に緩やかになり、砂礫が堆積して扇状地ができます。扇状地の中央の扇央は水がしみ込みやすいため水が得にくく、果樹園や畑に利用されることが多くなります。しみ込んだ水が湧き出す扇端には、古くから集落や水田が立地してきました。
下流の平野では、洪水のたびにあふれた水が河道の両側に土砂を積もらせ、周囲よりわずかに高い自然堤防ができます。自然堤防は水害を受けにくいため集落や畑に、背後の水はけの悪い後背湿地は水田に利用されてきました。蛇行していた河川の流路が切り離されると三日月湖が残ります。河口付近では細かい土砂が堆積して三角州ができ、大都市が立地する一方で、高潮や洪水の被害を受けやすい土地でもあります。
段丘と海岸の地形
河川沿いの低地の一段上に、かつての河床や谷底が階段状に残った地形が河岸段丘です。土地の隆起や河川の侵食の強まりによって形成されます。海岸では、土地の隆起や海面の低下によってかつての海底が陸上に現れ、階段状の海岸段丘ができます。段丘面は平坦で水が得にくいため、畑や茶畑などに利用されることがあります。
山地が沈水すると、谷に海水が入り込んで入り江と岬が連なるリアス海岸になります。波が穏やかで水深があるので漁港や養殖に適しますが、湾の奥では津波の高さが増しやすくなります。氷河が削った谷が沈水するとフィヨルド、河口部が沈水するとラッパ状のエスチュアリーができます。海岸に沿って流れる沿岸流が砂礫を運ぶと砂嘴や砂州ができ、海の一部が切り離されると潟湖、島が陸とつながると陸繋島になります。
氷河・石灰岩・乾燥地域の地形
氷河は大きな力で谷を削り、断面がU字形のU字谷をつくります。山頂付近には半円形にえぐられたカールができ、氷河が運んだ岩くずは末端や側方にモレーンとして残ります。ヨーロッパ北部や北アメリカ北部には、氷期に大陸を覆った氷河の跡が広く見られます。
石灰岩の地域では、二酸化炭素を含む雨水や地下水が岩石を溶かしてカルスト地形をつくります。地表にはすり鉢状のドリーネが、地下には鍾乳洞ができます。乾燥地域では、降雨時にだけ水が流れるワジが見られ、交通路にも使われます。砂漠には砂砂漠のほか、岩石が露出した岩石砂漠や礫の多い礫砂漠もあります。地下水が湧き出す場所や外来河川の流域にはオアシスができ、農業や集落、交易の拠点となってきました。
サンゴ礁
サンゴ礁は、熱帯・亜熱帯の浅くきれいな海で、サンゴなどの石灰質の骨格が積み重なってできる地形です。島の周りを縁取る裾礁、島との間に礁湖をはさむ堡礁、島が沈んで礁だけが輪のように残った環礁があります。太平洋やインド洋には環礁からなる島国も多く、海抜が低いため海面上昇の影響を受けやすくなっています。
オーストラリア北東岸の沖には、2000km以上にわたって続く世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフがあります。サンゴ礁は多様な生物のすみかであり、観光資源でもありますが、海水温の上昇によるサンゴの白化などが問題になっています。
小地形と土地利用・災害
小地形は、人々の土地利用や災害の起こり方と深く関わっています。地形図で扇状地を読むと、扇央に畑や果樹園、扇端に集落と水田が並ぶ様子がよく見られます。三角州や後背湿地のような低地は、水田や都市の市街地として利用される一方、洪水や液状化の被害を受けやすい土地です。自然堤防の上に古い集落が並び、後背湿地に新しい住宅地が広がっている場所では、浸水の危険に差があることに注意が必要です。
天井川は、堤防を高くすることで洪水を防いできた結果、川底がまわりより高くなった川です。堤防が決壊すると大きな被害が出るため、トンネルで川の下を道路や鉄道が通る場所もあります。台地や段丘の上は水害を受けにくい一方で、水が得にくいため開発が遅れることがありました。地形の成り立ちを知ることは、ハザードマップを読み、住む場所の危険を考えるうえでも役立ちます。
日本の平野の多くは、河川が運んだ土砂でつくられた沖積平野です。山地が多く平野が狭い日本では、扇状地や三角州、台地を巧みに使い分けて農業や都市が発達してきました。地形の名前を覚えるだけでなく、それぞれの地形がどのような水の条件や災害の危険をもつのかを結び付けて理解することが大切です。
たとえば台地の上には畑や住宅地、台地を刻む谷の底には水田が広がるといった組み合わせは、関東平野の各地で見られます。地形図で等高線と土地利用の記号を重ねて読むと、こうした関係がよく分かります。土地の高さのわずかな違いが、水の得やすさや災害の危険の違いとなり、利用の違いを生んでいるのです。
一問一答
問題一覧を開き、答えの帯を押すと答えが出ます。
全問題の一覧を見る
用語から説明を選ぶ(4択)
用語を見て、正しい説明を4つから選びます。似た種類の用語の説明と比べて選びます。回答後に正しい用語との対応を確認できます。キーボードでは1〜4で選べます。