ヨーロッパ・ロシアの一問一答と流れの解説
ヨーロッパの言語と自然、EUの統合と農業・工業の地域差、ロシアと周辺の国々の特色を学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(25問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。
一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。
流れの解説
ヨーロッパの自然と言語
ヨーロッパは高緯度に位置しますが、北大西洋海流と偏西風の影響で、西部は冬も比較的温暖な西岸海洋性気候です。南部の地中海沿岸は夏に乾燥する地中海性気候、東へ進むほど冬の寒さが厳しい冷帯の気候になります。北部のスカンディナヴィア半島には氷河が削ったフィヨルドが見られ、南部にはアルプス山脈などの新期造山帯の山地が連なります。
ヨーロッパの言語の多くはインド・ヨーロッパ語族に属し、北西部に多いゲルマン語派、南部に多いラテン語派、東部に多いスラブ語派に大きく分けられます。言語の分布は宗教の分布とも重なり、北西部にはプロテスタント、南部にはカトリック、東部には正教会の信者が多く見られます。一方、ハンガリー語やフィンランド語はウラル語族に属します。スカンディナヴィア半島の北部には、トナカイの遊牧を営んできた先住民のサーミが暮らしています。
ヨーロッパの国際河川であるライン川とドナウ川は、内陸の水運に利用されています。ライン川の河口にあるオランダのロッテルダムは、ユーロポートを中心とするヨーロッパ有数の港湾都市です。
ヨーロッパの統合
二度の世界大戦を経験したヨーロッパでは、戦争を防ぎ経済を発展させるため、国境を越えた統合が進められてきました。現在のヨーロッパ連合(EU)は、ベルギーの首都ブリュッセルに主要な機関を置き、加盟国の間で人・物・資本・サービスの自由な移動を実現しています。
統合が東ヨーロッパに広がると、賃金の安い東の国々に西の企業の工場が移り、東から西へ働きに出る人々も増えました。一方で、加盟国の間の経済格差や移民の増加をめぐって意見が対立することもあり、イギリスは国民投票を経て2020年にEUを離脱しました。
国境での出入国審査をなくしたシェンゲン協定や、共通通貨ユーロの導入によって、それらに参加している国の人々は国境を意識せずに通勤や買い物、旅行をするようになりました。国境を越えて通勤する人々が多い地域も見られます。
農業と工業の地域差
ヨーロッパの農業は、気候と地形によって地域ごとに異なります。北西部では混合農業や酪農が、地中海沿岸では地中海式農業が行われ、アルプス地方では夏に家畜を高地の牧草地に移す移牧が見られます。オランダでは、海や湖を堤防で囲んで排水したポルダーで、園芸農業や酪農が盛んです。EUは共通農業政策のもとで、域内の農家を支えてきました。
工業では、ドイツなどで自動車や機械の工業が発達しています。航空機の分野では、複数の国の企業が出資したエアバスが、各国で部品を分担して生産しています。イタリアでは、工業が発達した北部と農業が中心の南部との格差が大きく、中部・北東部には伝統的な技術をもつ中小企業が集まる第3のイタリアと呼ばれる地域があります。スウェーデンなど北ヨーロッパの国々は、高い税の負担のもとで手厚い社会保障を行う福祉国家として知られます。
かつて石炭と鉄鉱石を基盤に発達した重工業の地域では、産業の転換が進み、跡地を博物館や公園に生かす取り組みも見られます。
ロシアの自然と産業
ロシアは世界最大の面積をもつ国で、ウラル山脈より西のヨーロッパ部分に人口の多くが集まっています。東のシベリアには広大なタイガが広がり、地下には永久凍土がある地域も多く見られます。首都モスクワと極東のウラジオストクの間は、シベリア鉄道で結ばれています。
ロシアは石油や天然ガスなどの資源が豊富で、パイプラインを通じてヨーロッパなどに輸出してきました。資源の輸出は経済を支える一方で、国際価格の変動の影響を受けやすくしています。南西部からウクライナ、カザフスタンにかけての黒土地帯では、小麦の栽培が盛んです。都市の住民の多くは、郊外に菜園の付いたダーチャをもち、週末に野菜を育てて過ごします。
冬の寒さが厳しいシベリアでは、永久凍土がとけて建物が傾かないよう、床を地面から離した高床の建物が見られます。
ソ連の解体とその後
ロシアは、1991年に解体したソビエト連邦の中心でした。ソ連の解体によって15の共和国が独立し、その多くが独立国家共同体(CIS)を結成しました。独立した国々では、計画経済から市場経済への移行が進められましたが、その過程で経済の混乱や格差の拡大が起こりました。
バルト三国のように、のちにEUに加盟した国もあります。ウクライナは首都キーウを中心とする国で、肥沃な黒土地帯での小麦などの栽培が盛んです。2014年には、ロシアが黒海の北岸のクリム半島の併合を一方的に宣言し、ロシアとウクライナの対立が深まりました。
2022年にはロシアがウクライナに軍事侵攻し、多くの人々が国外へ避難しました。この出来事は、ロシアの天然ガスに頼ってきたヨーロッパの国々が、エネルギーの輸入先を見直すきっかけにもなりました。
一問一答
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