エネルギー・鉱産資源の一問一答と流れの解説
化石燃料と再生可能エネルギーの特徴、鉱産資源の分布と利用、資源をめぐる国際関係を学びます。まず流れの解説を読み、一問一答(31問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。
一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。
流れの解説
エネルギー源の移り変わり
人類が利用するエネルギー源は、薪や木炭から、産業革命後の石炭へ、そして20世紀の石油へと移り変わってきました。1960年代には、主なエネルギー源が石炭から石油に変わるエネルギー革命が起こり、日本でも多くの炭鉱が閉山しました。石油は液体で輸送しやすく、燃料だけでなく化学工業の原料にもなるため、需要が急速に増えました。
石油・石炭・天然ガスはいずれも大昔の生物の遺骸からできた化石燃料で、埋蔵量に限りがあり、燃やすと二酸化炭素を出します。石炭は古期造山帯などに広く分布し、石油はペルシア湾岸をはじめ特定の地域に偏って分布しています。分布の偏りは、資源をめぐる国際関係に大きく影響してきました。
エネルギーの使い方は国によって大きく異なります。資源の豊富な国は自国の資源を中心に使い、資源の乏しい日本は、エネルギーの大部分を輸入に頼ってきました。どのエネルギーをどの割合で使うかは、各国の資源の条件と政策によって決まります。
石油をめぐる国際関係
かつて中東などの石油の開発は、欧米の国際石油資本が支配していました。これに対し、産油国は石油輸出国機構(OPEC)を結成し、自国の資源を自国で管理しようとする資源ナショナリズムの動きを強めました。1973年と1979年には、原油価格の急上昇による石油危機が起こり、石油の多くを輸入に頼る日本などの経済は大きく混乱しました。
石油危機の後、消費国は省エネルギーを進めるとともに、北海油田やロシアのチュメニ油田など中東以外の産地の開発や、天然ガス・原子力への分散を図りました。中国北東部のターチン油田のように、自国の油田を開発して工業化を支えた国もあります。
中東の産油国の多くは、石油の収入をもとに国の財政を支え、道路や港湾、都市の整備を進め、産業の多角化にも取り組んでいます。
天然ガスと新しい資源
天然ガスは、燃やしたときに出る二酸化炭素が石炭や石油より少ないため、利用が増えています。パイプラインで輸送するほか、冷却して液体にした液化天然ガス(LNG)を専用のタンカーで運びます。日本は、液化天然ガスを主に船で輸入しています。
2000年代には、アメリカ合衆国で地下深くの頁岩の層から天然ガスを取り出す技術が実用化され、シェールガスの生産が急増しました。技術革新によって、これまで利用できなかった資源が採掘できるようになると、資源の分布の意味や国際関係も変わります。発電と同時に出る熱も利用するコージェネレーションのように、エネルギーを効率よく使う工夫も進んでいます。
シェールガスの増産で、アメリカ合衆国は2017年に天然ガスの純輸出国に転じました(米国エネルギー情報局)。エネルギーの輸出入の関係が変わると、国どうしの結び付きや交渉の力関係も変わってきます。
再生可能エネルギーと原子力
太陽光・風力・地熱・水力などの再生可能エネルギーは、枯渇せず、発電時に二酸化炭素をほとんど出しません。火山の多い国では地熱発電が、山地と降水量に恵まれた国では水力発電が盛んです。木くずや家畜の糞尿などを燃料とするバイオマスや、とうもろこしやさとうきびから作るバイオエタノールも利用されていますが、食料と競合するという問題も指摘されています。
再生可能エネルギーは天候に左右されて発電量が安定しにくく、送電網の整備や蓄電の技術が課題です。ウランを燃料とする原子力発電は、発電時に二酸化炭素を出しませんが、事故の危険や放射性廃棄物の処分が課題であり、各国の方針は分かれています。
地球温暖化を防ぐため、多くの国が化石燃料への依存を減らし、再生可能エネルギーの割合を高めることを目標に掲げています。風が強く安定した北海沿岸では洋上の風力発電が、日射の強い乾燥地域では大規模な太陽光発電が広がっています。
鉱産資源の分布と利用
鉄鉱石は安定陸塊に多く分布し、オーストラリア北西部のピルバラ地区やブラジル北部のカラジャス鉄山では大規模な露天掘りが行われています。鉄鋼業では、鉄鉱石を石炭から作ったコークスで還元して鉄を取り出します。そのため、かつてはドイツのルール炭田のような炭田の近くに鉄鋼業が発達しました。
アルミニウムは、熱帯に多いボーキサイトから取り出したアルミナを、電気分解で精錬して作ります。精錬に大量の電力を使うため、電力の安い国に精錬工場が立地してきました。チリのチュキカマタなどで産出する銅は電線に、埋蔵量の少ないレアメタルは先端技術産業に欠かせません。廃棄された電子機器から金属を回収する都市鉱山の活用も、資源の少ない日本などで進められています。
鉱産資源の多くは発展途上国で産出し、先進国が輸入して加工するという関係が長く続いてきました。資源の輸出に頼る国は、国際価格の変動によって経済が大きく揺れ動きやすくなります。
一問一答
問題一覧を開き、答えの帯を押すと答えが出ます。
全問題の一覧を見る
用語から説明を選ぶ(4択)
用語を見て、正しい説明を4つから選びます。似た種類の用語の説明と比べて選びます。回答後に正しい用語との対応を確認できます。キーボードでは1〜4で選べます。